英語地蔵

お地蔵様(フリー写真)

墓石に混ざって、お地蔵様のような、奇妙な仏様か道祖神のような石が奉られている墓地がある。

それは墓石の一種らしく、それも奉られてたり墓石扱いされていたりするのだが、かなり異様。

そんな奇妙な石が、山の斜面をくり抜いた場所に四体並んでいる。

ある老婆が教えてくれた。これは自分のご先祖様の墓で、こんな墓石はこの墓地に幾つもある、と。

そのお婆さんは幾つか語ってくれた。

「このお地蔵様は裏に英語がびっしり刻まれているんじゃ。

わしらの曾祖父様の頃からあって、どうして英語が刻まれているのかは判らん。英語の内容もさっぱりと解らん。

孫が言うには読める部分で『just a night』と書いてあるらしい。孫はろくに英語を勉強しなかったから、これしか解らん。

そして四つのうち、三つの背中にも英語の文章がびっしりと刻まれている。

もしかすると、これは三つの地蔵の文章を繋げて読むものかもしれないらしい。

だが、こんな地蔵がこの墓地には幾つもある。そして、その地蔵には必ず背中に英語がびっしりと刻まれているんじゃ。

英語が読める者が何人かいたが、誰も文章をまとめて読んだ者はおらん。途中で恐ろしくなって逃げたくなるらしい。

もうここらは人も少なくなった。これを知ってるもんは少なくなった…」

地蔵のような奇妙な墓石が置いてある墓地を見つけたら、試しに背中を見て回ってほしい。

見ようとしなくても、背中を触るだけでも分かる。指先で背中を舐めれば分かるからだ。

そして、近くに寺か神社を見つけたら、建物の下の部分を見て回ると良い。

ネズミや猫が入れないように板が嵌め込まれているが、一箇所だけ外れる場所がある。

それは村の若者ならみんな知っている。

その外れる板の裏には英語が書いてある。そして、その上に御札が一枚貼られている。

墓地に地蔵に似た不思議な石を見つけたら、試しに背中を見て欲しい。

古い一軒家(フリー写真)

黒く塗り潰された家

昔、今とは別の仕事をしていた時の事。 その日はいつも居る支店とは違う支店エリアでの営業で、渡された地図を片手に歩きながら、飛び込み営業の仕事だった。 目的のエリアに着いて『…

アマヒメ様

その山村には、奇妙な言い伝えがあった。 寛政年間(18世紀終盤)のある年、雲一つ無いよく晴れ渡った空から、にわかに雨が降った。 おかしな事もあるものだと村人が空を見上げてい…

少女

喋れない幼馴染

少し長くなりますが、実体験を書き込みます。 俺がまだ小学生の頃、家の隣に幼馴染A子がいた。A子は喋ることができなかった。 生まれつき声帯が悪かったらしい……。更に、ここでは…

綺麗に揃えられる靴

小学校の頃、近所にお化け屋敷と言われている家があった。 まあ、実際は屋敷という程でもない少し大きめな日本家屋なんだが、小学生の言うことだしな。 その日は両親共に帰宅が遅くな…

女性

リゾートバイト(後編)

俺達は死んだように眠り、翌日、離塵さんの声で目を覚ました。 「皆さん、起きれますか?」 特別寝起きが悪い樹を、いつものように叩き起こし、俺達は離塵さんの前に3人正座した。 …

桜の木(フリー素材)

タイムカプセルの手紙

俺の知り合いの超霊感体質の女性(42歳)から聞いた不思議な話。 事の起こりは彼女が中学三年の卒業前まで遡る。 卒業を間近に控えていた彼女のクラスでは、卒業記念にとクラス全員…

欅(フリー写真)

欅の木のお地蔵さん

小学生だった頃に体験した話です。 当時は夏休みや冬休みといった長い休みになると、従兄弟達の家に何日も泊りがけで行ったり来たりしていた。 夏休み前半を従兄弟達が私の家で過ご…

田舎の風景(フリー写真)

おっぺけ様

これは友人の実家へ泊まりに行った時、友人(Aとします)のお爺さんから聞いた話です。 友人の実家は山奥の集落にあり、小さい頃から夏休みになると一緒に泊まりに行って、山遊びや川遊びを…

口(フリー素材)

両親の不可解な行動

自分の錯覚と言われてしまえばそれまでなのだけれど…。 当方大学一年。両親と一緒に暮らしている。最近引っ越すまで 2LDKのアパートに住んでいた。 「私の部屋」「キッチンを挟…

座敷(フリー素材)

おぶって来たご先祖様

ある女性歌手が幼少期、お盆の時期にお婆ちゃんの田舎で経験した話。 地方なので、家々の周りの畑や田んぼの中に先祖代々の墓があるような土地。 そこのお盆の風習で、親戚の中で一番…