犬の呪い

公開日: 怖い話 | 都市伝説

il_fullxfull.268384674

オチのない思い出話。

昭和45年、小学5年の頃、ある呪いの方法が少年誌に書いてあった。

犬を首輪で繋いで、その口が届かぬところに餌を置き、そのままにしておく。

犬は空腹感のあまり餌を食らおうとするが、届かずもがき苦しむ。

まさに飢えて狂い死のうとした時に日本刀でその首を切り落とすと、切断された犬の首は飛んで餌に食らいつく。

その首を奉じ、呪いを願うと成就するという話だった。

同級生の川越は、善悪の区別があまりつかない男だったので、興味本位で野良犬を捕まえてそれを実行してしまった。

川越は自慢そうにその話を私にしたが、犬を飼っていて大好きだった私は激怒し、そのことを担任の先生や給食のおばさんや他の同級生に言いふらした。

それから間もなくして突然、川越が死んだ。盲腸をこじらせたという話だった。

しばらくして、ある日の下校途中、道端で犬が車に轢かれていた。

首が潰れて、首の断面が見えていた。

その首の断面から、川越の顔がこちらを見ていた。

関連記事

『さかな』と『みぎ』

その日、友達と近所の公園で待ち合わせをしていた。CDを何枚か借りる約束だった。 季節は今くらいの冬の時期。夕方16時過ぎで、もう薄暗くなりかけだったのを覚えている。 約束の…

肝試し

高2の夏休み。霊の存在を否定していた友達が、出ると評判の廃屋に1晩1人で泊まることに。 昼間、下見をしてあまりにも汚いので寝袋を用意。晩飯の後、廃屋の前で別れたのがそいつを見た最…

ユーカリの木(フリー写真)

当世話

俺の実家のある地区では『当世話(とうぜわ)』と呼ばれるシステムがあり、それに当たった家は一年間、地区の管理を任される。 今年はその当世話がうちで、祭事に使う御社の掃除を夏に一度し…

サン・ジェルマン伯爵

サン・ジェルマン伯爵 ー 不死を生きた男

宝石を散りばめた華麗な衣装に身を包み、パンと麦、そして特製の丸薬しか口にしない男がいた。 その名は、サン・ジェルマン伯爵。 彼はギリシア語、ラテン語、サンスクリット語、ア…

チャレンジャー号の最期

スペースシャトルのチャレンジャー号が爆発してから着水するまでの船内の会話が、英語でアップされていたサイトがありました。 爆発しても船員はまだ生きていて、落ちるまでの会話が怖かった…

ドアを開けるな

アパートに一人暮らしの女子大学生Sさん。 大晦日の夜、大掃除も終えて年越しテレビを見ていた。 携帯電話が鳴った。いたずら好きの友人Tからだ。 T「今バイト終わったから…

山道

窓側を見てはいけない

ある夜、会社員のAさんは残業で遅くなり、タクシーを拾いました。タクシー内では運転手さんと様々な話題で盛り上がっていました。やがて、タクシーは山の中の暗い道を走り始めました。周囲はうっ…

ネットカフェ(フリー写真)

ネットカフェの恐怖体験

ネットカフェを三日間連続で利用したことがあったんだけどさ、36時間以上は連続利用出来ないから一度追い出されるのね。 今までマッサージチェアやリクライニングチェアがある部屋しか使わ…

ピチガイオカン

自分の記憶と兄から聞いた話、それに友達からの情報、それらを元にした話なので、完全に真実の話とも言えないかもしれませんが、結構怖いと思った話なので書き込ませていただきます。 始まり…

悪魔に体を奪われた女性

韓国の大都市である首都ソウルには、悪魔に体を奪われたという女性が家族によって軟禁状態にされ生活をしているという噂・都市伝説が存在する。 この女性は30代で、元々どこにでもいる女性…