坂を駆け上がるもの
夜中に屋上から双眼鏡で街を眺めるのが、私のひそかな趣味でした。ある晩、坂の途中の自動販売機の脇に立っていた、痩せて骨の浮いた白い影。目が合うと、それは満面の笑み…
2ch・5chで語り継がれてきた、洒落にならないほど怖い話——「洒落怖」の世界へようこそ。読み始めたら最後まで目を離せない、本格的なホラー体験談を集めました。
夜中に屋上から双眼鏡で街を眺めるのが、私のひそかな趣味でした。ある晩、坂の途中の自動販売機の脇に立っていた、痩せて骨の浮いた白い影。目が合うと、それは満面の笑み…
深夜の帰り道、見慣れた公園の電柱が一本だけ、妙に長く見えました。近づいて気づいたその正体と、向かいの家をいまも覗き続けるものの言い伝えを描いた怖い話です。昼に確…
怖い話。村をひとつ沈めて造られたダム湖。冷たく濁った底に潜った私たちが目にしたのは、稲のように生えた人間と、それを鎌で刈り取る一人の老人でした。差し出された鎌、…
冬山に単独で挑む同僚が、万一に備えて遺言ビデオを撮ってほしいと頼んできました。半年後、本当に彼は山で亡くなります。初七日に再生したその映像が一変する、背筋の凍る…
幽霊より、生きている人間のほうが怖い。九歳で出会った優しい常連客から、夜道の襲撃、そして抑揚のない声で同じ言葉を繰り返した車の男まで。犯罪者とばかり縁のある私の…
怖い話。古い木造アパートで毎晩のように鳴り続ける深夜のチャイム。けれど監視カメラには誰も映らず、声だけが記録されます。意を決してドアを開けた先にいた者たちの正体…
日本海の漁師町へ帰省した夏、兄と僕は引き潮の干潟の彼方に、くねくねと動く白いものを見つけました。双眼鏡で覗いた兄はその夜から変わり果て、祖父は青ざめて駆けてきま…
これは夏休みも間近に迫った大学3年生の頃の話。 大学の友人の樹と覚、そして修(俺)の3人で、海に旅行しようと計画を立てたんだ。 計画段階で、樹が「どうせなら海で…
次の日、殆ど誰も口を利かないまま朝を迎えた。沈黙の中、急に携帯のアラームが鳴った。いつも俺達が起きる時間だった。 覚の体がビクッとなり、相当怯えているのが窺えた…
俺達は死んだように眠り、翌日、離塵さんの声で目を覚ました。 「皆さん、起きれますか?」 特別寝起きが悪い樹を、いつものように叩き起こし、俺達は離塵さんの前に3人…
山あいの古い民家での合宿の夜、先輩が口にした「霊感テスト」。目を閉じ、実家の窓を順に開け閉めするだけの、他愛もない遊びでした。けれど、その遊びには、やるたびに見…
秋に転校してきた、色の白い少女ゆかり。亡き母の形見のお守りを、いつも大切に胸につけていました。乱暴な同級生が、無理にそれを開いてしまったとき、手紙に記されていた…
序 暇なときにここを読んでいる者です。俺自身、霊感とかまったくありません。ここに書き込むようなことはないだろうと思ってたんですが、 先月起こった話を書き込もうか…
卒業旅行で訪れた、湖畔の古い別荘。深夜に鳴った黒電話から聞こえたのは、テープを早送りしたように歪んだ、女の声でした。その電話を受けた者から、一人、また一人と。受…
旅先の県道で食あたりに倒れたとき、野次馬の中に四頭身の異様な女がいました。退院の日も病院の門に。以来、人ごみのたびに、無表情のその女が、決まって五十メートル先か…
北国の古い下宿で、管理人の老人から聞いた話です。Kという青年は、胸騒ぎを覚えると、遠く離れた親しい誰かが必ず死ぬ体質でした。雪の夜、電話に出なかったたったひとり…
わたしの実家には、相手に悪夢を見せる歌が代々伝わっている。開かずの仏間の隅には戒名のない黒い木札があり、母はその前にだけ塩を供えた。婚約者にこの話をできずにいる…
親父の実家は車で二時間弱の田舎にあった。 その田舎町が好きで、高校生になるとよくバイクで訪れた。 高校三年になる前に最後に訪れたのが、それからもう十年以上前のこ…
中学生の頃は田舎もんの世間知らずで、悪友の英二、瞬と三人で毎日バカやってた。まぁチンピラみたいなもん。 俺と英二は両親にもまるっきり見放されてたんだが、瞬のお母…
福井の洞ヶ谷ダムで拾った沈み木を水槽に入れてから、なぜか水位だけが下がるようになった怖い話です。等間隔にあいた四つの穴の意味を郷土誌で知ったとき、私は自分が何を…