2040年と終末思想のゆくえ

公開日: 世界の謎

預言

1999年、ノストラダムスの「恐怖の大王」の大予言が外れたことは、今でも記憶に新しい方も多いかもしれません。

しかしそれ以前から、そして現在に至るまで、世界中では「地球や人類が滅亡する」という終末予言が数多く提唱されてきました。

それらの大半は、いずれも結果的には外れています。

たとえば、戦前の日本では「ハレー彗星が地球に衝突する」というデマが流布し、当時は国民の間で不安が広がりました。

このとき、人々は「彗星が接近すると空気がなくなる」と本気で信じていたようで、なんと「呼吸を止める訓練」まで行われていたというのです。

現在では笑い話のように思えますが、当時の人々にとっては極めて深刻な危機だったのです。

もちろん、ハレー彗星は予定通り軌道を通過し、地球に衝突することはありませんでした。

しかし、もし本当に衝突していたとしたら、私たちの歴史は大きく変わっていたかもしれません。

また、終末思想に取り憑かれた宗教団体の中には、過激な行動に出た例もあります。

1997年には、「神の世界にいち早く行く」として集団自殺を決行したカルト教団が、世界的なニュースとなりました。

比較的記憶に新しいところでは、「2012年に地球が滅亡する」とされたマヤ文明の予言が、多くの人々の注目を集めました。

この予言は、正確には「マヤ暦が2012年で終わっている」というだけの話でしたが、「暦が続いていない=終末」という連想から、不吉な印象を人々に与えました。

実際、その年は太陽活動が極大期に入っていたこともあり、「太陽嵐の影響による電波障害が多発した」との報道もありました。

また、遠い宇宙に存在する「ベテルギウス星」が爆発寸前とされ、その超新星爆発が地球に何らかの影響を与えるのではないか、という不安も広がっていました。

そして、今後の予言として注目されているのが、ブラジル出身の予言者ジュセリーノによる「2043年までに人類が壊滅的に減少する」という予言です。

この予言とあわせてしばしば語られるのが、近代科学の父ともいえるアイザック・ニュートンの記述です。

ニュートンは自身の文献の中で「2040年までは人類は安泰である」と述べており、裏を返せば「2040年以降は何が起きても不思議ではない」とも取れる内容でした。

このニュートンの記述とジュセリーノの予言が重なることから、最近では再び終末思想が話題となりつつあります。

果たして、2040年、人類はどうなっているのでしょうか。

それは誰にも分かりません。

けれど、これまで幾度となく語られてきた終末の予言が外れてきたように、今回もまた、人類の叡智と希望が、未来を切り拓いてくれると信じたいものです。


note 開設のお知らせ

いつも当ブログをご愛読いただき、誠にありがとうございます。
今後もこちらでの更新は続けてまいりますが、note では、より頻度高く記事を投稿しております。

同じテーマの別エピソードも掲載しておりますので、併せてご覧いただけますと幸いです。

怖い話・異世界に行った話・都市伝説まとめ - ミステリー | note

最新情報は ミステリー公式 X アカウント にて随時発信しております。ぜひフォローいただけますと幸いです。

関連記事

二重スリットの実験

2重スリットの実験

量子力学の核心部分が目に見えるかたちで現れる実験。観測者の存在によって量子の行動が確定する事が証明された驚くべき実験である。 この世界のもののありようが、粒子のようでもあり、波の…

マリリン・モンローの死の真相

マリリン・モンローは、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身の女優。 本名ノーマ・ジーン・モーテンセン。その後改名してノーマ・ジーン・ベイカー。 1950年代中盤か…

旧約聖書の予言

1992年6月、新聞記者だったマイクル・ドロズニンは取材でイスラエルに訪れ、そこである科学者と出会う。彼の名はエリヤフ・リップス博士。 そしてリップスは「かつてあったこと、今ある…

クリスタル・ピラミッド

バミューダトライアングルとは、昔から船や飛行機、もしくはその乗務員のみが消えてしまうという伝説があることで有名な海域である。 フロリダ半島の先端、大西洋のプエルトリコ、バミューダ…

第二次世界大戦で使われた黒魔術

第二次世界大戦中の日本の味方と言えばドイツとイタリアであったが、日本とドイツは最後の最後まで同盟関係を維持し戦い切ったという。 但し、日独が直接的に共同作戦を展開する事は地理的な…

犬と結婚した男

現在、インドには日本の人口の約10倍となる約12億人が暮らしている。ゆえに、それだけ人がいれば変わり者も多い。 2012年に『犬と結婚した男がインドいる』とネット上で話題になった…

神々と魔物の戦争

俺は青森に住んでいるんだけど、青森って霊能力者みたいな人がかなり多い。 俺は黒石市なんだが、前に親父の火葬で、火葬場に親族一同集まった事がある。当然坊さんも来る。 それで大…

時を超えた爆撃機

時を越えた爆撃機

2001年12月23日、午前0時を過ぎた頃のことです。グリーンランドのトゥーレ空軍基地にある管制本部は、突如として一機の未確認飛行物体が接近していることに気付きました。 その情…

トレパネーション

第三の目を開く者たち――トレパネーション

「トレパネーション」という言葉をご存知だろうか。 これは、頭蓋骨に意図的に穴を開けることで脳を“解放”し、血流量を増加させ、脳機能を活性化させようとする行為である。 その…

夢の中の男

画像の男をご存知だろうか? この男は「This Man」と呼ばれ、夢の中にだけ出てくると言われています。 事の発端は、2006年1月、ニューヨークの精神科に、ある一人の女性…