干潟を渡る人影
夏の休暇に、亡き叔母の海辺の家を訪ねた。干潟の人影が、毎夕ひとりずつ沖へ増えていく。土地の者は誰も潟に降りないと言う。淡々と綴る、説明のつかない実話怪談。最後の…
夏の休暇に、亡き叔母の海辺の家を訪ねた。干潟の人影が、毎夕ひとりずつ沖へ増えていく。土地の者は誰も潟に降りないと言う。淡々と綴る、説明のつかない実話怪談。最後の…
大学のボート部の夏合宿で、湖に沈んだ後輩の北原。その晩、薄暗い廊下で彼に呼び止められ、リュックの底を頼まれました。底から出てきたのは数冊のエロ本と、親に隠した年…
学生時代、山奥の湯治宿で働いた夏に、毎年通う老人から不思議な話を聞きました。奥山の窪地で眠ると、皮を引き毟ったような痕が残り、わずらっていた病が消えるというので…
夜勤明けの深夜、空き家のはずの古い理髪店の板壁に、つまずいて右手を突っ込んでしまいました。すると壁の中から、汗ばんだ生暖かい手が、私の指を一本ずつ握り返してきた…