右腕と右足

公開日: 本当にあった怖い話

IMG_0006-4409a

自分がまだ中学生だった数年前に、近所の古本屋で漫画の単行本を数冊買って帰ったんです。

その時はある漫画のシリーズを5〜8巻まで通しで買ったので、家に帰って旧いのから順番に読み始めました。

それで2冊を普通に読み終わり、3冊目を手に取ってペラペラ捲っている内に、段々と怖くなってきました。

その本を持っているのも嫌になり、中学生の時からしたら結構遅い時間(夜中の0時近く)だったにも関わらず、家を出てその本を近所の公園に速攻で捨てに行きました。

何故急に怖くなったのかと言うと、漫画でも小説でもああいうカバーが付いてる単行本って、まず開くと目次とかの前にまず何も無いとこがありますよね。

右側にカバーが引っ掛かっていて、その何も無いスペースに変な事が書いてあったんです。

初めの単行本を開いたところに、

「痛い嫌だ信じられない嘘だ信じられない嘘だ痛いもう嫌だ嘘だ眠い嫌だ信じたくない眠い嫌だ痛い眠い嫌だ眠い…」

って延々と。

その時点で『うわ、気持ちわる』とか思ったんですけど、まあ前に持ってたやつの悪戯だろうと思って大して気にせずに読み始めたのですが…。

漫画の中の登場人物というか、全ての人間の右腕と右足が、黒のマジックで真っ黒に塗り潰してあったんです。

関連記事

発見した遺体

数年前、森の中を歩いていたとき、とっても甘い香りを嗅いだんだ。 今まで嗅いだことがないほど甘い香りで、どこから漂ってくるのか突き止めたくなった僕は、その辺りの草むらを探ってみた。…

山道

お遍路さんの道標

俺は九州出身なのだが、大学は四国へ進学した。以下はゼミの先輩から聞いた話だ。 四国と言えば八十八ヶ所霊場巡りが有名だが、昔は大変だったお遍路も今では道が整備され、道標も各所にあり…

薄暗い校舎の廊下(フリー写真)

入れ替わった鬼

あまりにも不思議で、背筋が寒くなった話。 当時、中学3年生だった私。師匠というあだ名の女の子と仲が良くて、よく一緒に騒いでいた。 あれは確か冬の雨の日のことだった。 …

イケモ様

昔ばあちゃんの家に預けられてた時、後ろの大きな山にイモケ様って神様を祭る祠があった。 ばあちゃんの家の周りには遊ぶ所も無く、行く所も無かったから、その祠の近くにある池でよくじいち…

ジャングルジム(フリー素材)

不幸の言葉

下駄箱に手紙が入っていたことがあります。 不幸の手紙です。 「この手紙を24時間の内に同じ文で5人に送らなければ、お前に不幸が訪れる」 と書いてあったので、家にあるコ…

ワンピースを着た綺麗な女性

以前、遠距離恋愛をしていた。彼女は関西、俺は東京に住んでいた。 9月の三連休、知人に車を借りて彼女に会いに行くことになった。 会社での仕事を終えて、夜の23時くらいに東京を…

集合住宅(フリー素材)

団地のエレベーター

高校時代の時に体験した話。 当時、俺の友人Aが住んでいた団地には、割とベタな怪談があった。 5年程前にそこの2階の住人が自殺したのだけど、その人は自殺当日の夜23時半頃に、…

居座る住居人

会社員だった頃は不動産会社に勤めていたので、こういう話は割と日常茶飯事でした。 会社で買った中古住宅を解体していたら白骨が出てきたりとか、競売で落とした物件の立ち退き交渉に行った…

黒いワゴン

俺の後輩が実際に体験した話です。 後輩たちはその日、数人で暇を持て余しドライブをしていたらしいんです。 車を走らせる内に地元の海にたどり着きました。 時刻は夕方の17…

離島の駐在所

私はある離島の駐在所に勤務しております。 この駐在所に来る前は、派出所に勤務しておりました。 田舎に住む事になりましたが、私は不運だったと思っていません。職住接近だし、3直…