不思議の国のアリス症候群

公開日: 怖い話 | 都市伝説

alice_in_wonderland_syndrome-girl

『不思議の国のアリス症候群』という病気を耳にした事があるだろうか。

これは得体の知れない悪夢に魘されるという症状で、人によっては毎晩のように発生する。

その悪夢とは常人の想像を遥かに超える程に凄まじいもので、あらゆる苦しみが襲ってくるという。

ここで言う苦しみとは、息が出来なくなるとか、身体のどこかが痛くなってしまうとか、そのような類のものではなく精神的な痛みである。

その苦しみには大きいものから小さいものまであり、まるで波のように襲ってくるのである。

大きいものは、際限なく膨れ上がり、それが恐怖となり苦痛となっていく。

小さいものは、小さいもので際限なく縮んでいき、それがまた恐怖となり苦痛となっていく。

この恐怖と苦痛は、決して言葉では表現出来ないレベルのものである。

そして、無限も苦しみの一つである。

どういう事かと言えば、例えば、自分が植物人間になってしまって、意識はあるのに動けない、死ねないという無限の時間を、そのままの状態で継続しているという恐怖である。

夢なので、それは自分の事であって、客観的に捉える事はできずに全て主観の出来事である。

この様な苦しみの果てには死というものの存在がなく、とどめの苦しみが待っている。

誰がとどめを刺すというのはないが、その時の苦しみは断末魔をあげてしまいたくなるもので、この時が一番苦しいのだという。

そしてピークの苦しみが終わるとまた振り出しに戻され、苦しみが繰り返される。

この原因不明のアリス症候群という病気は、特にアメリカで多く報告されており、幼児期の症状が圧倒的に大多数を占めているとされるが、成人でいきなり発症するケースも少なくない。

関連記事

背無し

会社からの帰路の途中、ある大学の前を通る。 そこは見晴らしの良いただの直線だが、何故か事故が多いことで有名だった。 その道をあまり使わない人には分からないだろうが、毎日車で…

変な長靴

俺は大学生時代、田舎寄りの場所にアパートを借りて一人暮らしをしていた。 大学が地方で、更に学校自体が山の中にあるような所だから交通の便は悪くて、毎日自転車で20分くらいかけて山を…

カラーひよこ

小さい頃に縁日でカラーひよこを買ったことのある方も多いのではないだろうか。 カラーひよことは、用途のないオスのひよこに、赤・青・緑・ピンクなどカラフルな着色を施したもので、縁日で…

柿の木(フリー写真)

木守り

皆様は木守りという風習を御存知でしょうか。 実った木の実を全て取り入れてしまわず、いくつか残す風習は昔からあって、取り入れずに残した実のことを木守り(きまもり)と呼びます。 …

リアルな夢

二年ほど前に遡ります。 私は父が経営する土建屋で事務をしています。 今は兄が実質の社長ですが、やはり父の威光には敵いません。 そんな父の趣味が発端と思われる出来事です…

夜のアパート(フリー素材)

古戦場の近くにある寮

今から八年前の五月に体験した話。 当時は大学の寮に住んでいたのだけど、その寮は凄かった。 古戦場の近くで、その霊を供養するお寺が近所にあり、更に寮の隣の竹林には首塚があっ…

瀧廉太郎『憾(うらみ)』

瀧廉太郎(たき・れんたろう)という人物をご存知だろうか。 日本に於いて最も早く日本語によるオリジナル唱歌を作った一人だ。 「荒城の月」「箱根八里」「花」「お正月」「鳩ぽっぽ…

廃病院

廃病院での心霊体験

まだ俺が大学に居た頃だから、もう2、3年前になると思う。 田舎を出て県外の大学に通っていた俺に、実家から「婆ちゃんが倒れた」と電話があった。 昔から色々と面倒を見てくれてい…

初めて見た霊

俺が中学の時の話。 麻雀を覚えたての頃で、仲の良い友達3人(A・B・C)と学校が終わってはAの家に集まり麻雀をやっていた。 Aの部屋は離れにあり、親などに特にうるさくされず…

飲み屋街

不思議な出会いと御祓いの日々

僕が知り合ったのは、御祓いの仕事をする一風変わったおばさんだった。その出会いは、約7年前、僕が最寄り駅近くの立ち飲み屋で彼女と初めて顔を合わせたときにさかのぼる。 当時、僕は引…