不思議の国のアリス症候群

公開日: 怖い話 | 都市伝説

alice_in_wonderland_syndrome-girl

『不思議の国のアリス症候群』という病気を耳にした事があるだろうか。

これは得体の知れない悪夢に魘されるという症状で、人によっては毎晩のように発生する。

その悪夢とは常人の想像を遥かに超える程に凄まじいもので、あらゆる苦しみが襲ってくるという。

ここで言う苦しみとは、息が出来なくなるとか、身体のどこかが痛くなってしまうとか、そのような類のものではなく精神的な痛みである。

その苦しみには大きいものから小さいものまであり、まるで波のように襲ってくるのである。

大きいものは、際限なく膨れ上がり、それが恐怖となり苦痛となっていく。

小さいものは、小さいもので際限なく縮んでいき、それがまた恐怖となり苦痛となっていく。

この恐怖と苦痛は、決して言葉では表現出来ないレベルのものである。

そして、無限も苦しみの一つである。

どういう事かと言えば、例えば、自分が植物人間になってしまって、意識はあるのに動けない、死ねないという無限の時間を、そのままの状態で継続しているという恐怖である。

夢なので、それは自分の事であって、客観的に捉える事はできずに全て主観の出来事である。

この様な苦しみの果てには死というものの存在がなく、とどめの苦しみが待っている。

誰がとどめを刺すというのはないが、その時の苦しみは断末魔をあげてしまいたくなるもので、この時が一番苦しいのだという。

そしてピークの苦しみが終わるとまた振り出しに戻され、苦しみが繰り返される。

この原因不明のアリス症候群という病気は、特にアメリカで多く報告されており、幼児期の症状が圧倒的に大多数を占めているとされるが、成人でいきなり発症するケースも少なくない。

関連記事

姪っ子に憑依したものは

高校生の夏休み、22時くらいにすぐ近所の友達の家に出かけようとした。 毎日のように夜遅くにそこへ出かけ、朝方帰って来てダラダラしていた。 ある日、結婚している8歳上の姉が2…

マンション(フリー写真)

夢の中の会話

私は十年近く前、誘拐されたことがあります。 私を誘拐し拉致したのは同じマンションに住む女の人で、私は風呂場に閉じ込められました。 縛られたりはしなかったのですが「逃げたら…

山

土着信仰

俺の親の実家の墓には、明治以前の遺骨が入っていない。 何故かと言うと、その実家がある山奥の集落には独自の土着信仰があり、なかなか仏教が定着しなかったから。明治まで寺という概念すら…

聖徳太子の予言

誰でもご存知かと思うが、1300年前の日本に聖徳太子という人物が存在した。 その聖徳太子が実は優れた予言者であったことは、あまり知られていない。 彼が予言した未来は驚異の的…

パワーショベル

3人だけの秘密

この話は今から約20年前、私がまだ中学生だった頃の出来事です。 夏休みも後1週間程となった8月の終わり。ろくに宿題も終わっていないにも関わらず、友人2人と近所の市営プールに遊びに…

学校の校門(フリーイラスト)

校門を閉じる習慣

私の通っていた高校には、17時のサイレンが鳴ると共に、用務員の人が急いで校門を閉める習慣がありました。 まだ下校のチャイムすら鳴っていないのに正門を閉めるのです。 生徒はい…

山道(フリー写真)

降霊陣

これから僕が書くのは、昔出版社に勤めていた親父がある人に書いてもらった体験談ですが、ある事情でお蔵入りになっていたものです。 出来ることなら霊だとかそういうものには二度と触れずに…

パンダ

パンダのぬいぐるみ

5歳の頃、一番大事にしていたぬいぐるみを捨てられたことがありました。 それはパンダのぬいぐるみで、お腹に電池を入れると足が交互に動いて歩くものです。キャラクターではなくリアルに近…

横断歩道(フリー写真)

足の取れた人形

幼稚園児の頃、友達がいたんだ。年少組の時に同じクラスで仲良くなって、家が近かったので年長組に移ってクラスが分かれてからも家を行き来していた。 ある時、その子が私の人形(当時新発…

カフェ(フリー写真)

死相の本

『死相の本』というものをご存知ですか? 自分は一度、見たことがあります。 広辞苑ぐらいの厚さで、果てしなく色々な方の生前の顔と死後の顔が並んでいるだけの本。 右ペー…