未来の夫

公開日: 怖い話

Pool_of_True_Divination

ある少女が、将来の結婚相手が分かると言う占いを実践してみることにした。

その占いとは、真夜中の0時、口に剃刀を咥え、水を張った洗面器の中を覗き込むと、そこに結婚相手の顔が映るというものだった。

彼女は、話に聞いた通り洗面器に水を張り、手元に剃刀を置いて時間が来るのを待った。

そして、真夜中の0時がやってきた。彼女は、剃刀を口に咥え、恐る恐る水鏡を覗き込んだ。

なんとそこには、確かに自分とは違う別の誰かの顔が浮かび上がってきている。

驚いた少女は思わず叫び声をあげてしまった。

それと同時に、口にしていた剃刀が洗面器の中に落ちてしまった。

すると、洗面器に張った水が、一瞬のうちに血のように真っ赤な色に染まった。

彼女は何がなんだか分からなくなり、頭から布団を被り、ガタガタと震えながら朝を迎えた。

朝になって洗面器の中を覗き込むと、普通の透明な水の底に剃刀が沈んでいるだけだった。

―それから数年後。

彼女はある男性と付き合うようになった。

話題が豊富で楽しく、性格も優しく、おまけに経済力もあった。

ひとつ、彼がいつも大きなマスクをしているところだけが気になったが、彼女はこの男性をどんどん好きになっていき、やがて結婚の約束をした。

そうなると、再び例のマスクの下が気になってくる。生涯の伴侶となる人の事は、よく知っておかなければならない。

彼女は、その下に何があろうと自分の気持ちが変わらない自信があった。

そんな彼女の気持ちに押され、男性もついに折れ、マスクを取って見せた。

そこには、鋭利な刃物でざっくりと切りつけられたような、見るも無残な古い傷跡が残っていた。

「ひどい。一体どうしてそんな傷が」

彼女は悲鳴にも似た疑問を男性にぶつけた。

すると男性が言った。

「お前にやられたんだよ」

窓ガラス(フリー写真)

お通夜を覗く女性

15年程前、不思議な体験をしました。 当時は福井の田舎に住んでおり、高校生の僕は、友人の母親のお通夜へ行きました。 崖崩れか何かの急な事故で亡くなったとのことでした。 …

滝つぼ(フリー写真)

滝つぼの柄杓

17年前の1月頭、震災の一週間くらい前。俺が小学生の時の話。 お年玉でカメラを買って貰ったばかりの友達と、そのお姉さんとの三人で、カメラの練習に少し山奥の自然公園に行くことになっ…

夢

記憶を追って来る女

語り部というのは得難い才能だと思う。彼らが話し始めると、それまで見てきた世界が別のものになる。 例えば、俺などが同じように話しても、語り部のように人々を怖がらせたり楽しませたりは…

路地裏の子供

僕は会社で経理を担当しています。この時期は一年のうちでも最も忙しい時期で、毎日終電になってしまいます。 最寄の駅は山手線の五反田なのですが、ここはみなさんご存知のこととは思います…

ドアノブ

奇妙なセミナー

これは私が幼稚園の年長から小学校低学年の頃に体験した話です。 幼稚園年長の頃のある夜、母にそっと起こされ、着替えをさせられて車に乗せられた。 車は見た事もないような暗い裏道…

ハサミ

ハサミ女

近所に「ハサミ女」と呼ばれる頭のおかしい女がいた。 30歳前後で、髪は長くボサボサ、いつも何かを呟きながら笑っている、この手の人間の雛形的な存在。 呼び名の通り常に裁ちバサ…

呪われた路線

都心と多摩地区を結び、JRのドル箱といわれている中央線。 疾走してくる電車への飛び込み自殺の多発路線としても知られている。 例えば、1995年4月から11月までの8ヶ月間に…

呼ばれてる

皆さんは深夜、急に喉が渇いて水を飲みに2階から1階まで降りた事はありませんか? もしかしたらマンションやアパート、平屋建ての方もいるかもしれませんが。 そんな時は霊に呼ばれ…

磯(フリー写真)

白い手

海が近いせいか、漁師さんの間に伝わる迷信のような話を近所でよく聞かされた。 『入り盆、送り盆には漁をしてはいけない』とか『海川に入ってはいけない』とか。 そういった話はうち…

コインロッカーベイビー

東京で一人暮らしをしている女性がいた。 彼女はある時、誰の子とも分からない子供を身ごもったのだが、育てることができそうになかったので、自宅でひっそりと子供を生み、そのまま東京駅の…