
第二次世界大戦において、日本の同盟国と言えばドイツとイタリアであった。
その中でも、日本とドイツは最後の最後まで同盟関係を維持し、ともに連合国に抗戦を続けた。
もっとも、両国が直接的に共同作戦を展開することは、地理的な隔たりもあり、ほとんど無かった。最終的には、いずれも本土を連合国軍に制圧され、敗北を喫することとなった。
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だが、戦時中、この日本とドイツには「共通の実験をしていた」という都市伝説が残されている。
それは、敵国である連合国軍の中枢を標的にした――呪術的な儀式である。
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ナチス・ドイツの指導者、アドルフ・ヒトラーはオカルト愛好家として知られている。
彼は著書の中で「人類はいつの日か超人へと進化する」と記しており、その思想の影には、常に神秘思想や黒魔術への傾倒があったとされる。
また、ヒトラーの身の回りの世話をしていた側近の中にも、同様に黒魔術に強い関心を抱く人物がいた。
ヒトラーは戦況の悪化を打破するため、呪術によって連合国に災厄をもたらそうとした――そう語り継がれているのである。
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そして、この「呪いの作戦」は日本も行っていたという。
当時の記録や伝承によれば、戦時中、日本全国から選抜された宮司たちが集められ、米国大統領の死を願う特別な儀式が執り行われたというのだ。
その標的となったのは、アメリカ合衆国大統領フランクリン・ルーズベルト。
儀式が行われたとされる時期と前後して、ルーズベルトは1945年4月12日に突然この世を去った。
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偶然なのか、それとも本当に呪術の力が働いたのか。
しかし、事態は皮肉な方向へと進んでいく。
ルーズベルトの死後、新たに大統領に就任したハリー・S・トルーマンは、戦局を徹底して日本に不利に導いた。
彼は無差別爆撃を容赦なく支持し、ついには原子爆弾の投下を命じた人物である。
もし呪いの儀式が本当に成功していたとすれば、日本は敵のトップを葬った代償として、より苛烈な指導者を呼び込んでしまったことになる。
まさに「人を呪わば穴二つ」という言葉を体現するような結末だった。
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結局、日本は敗戦し、国土は焼け野原と化した。
呪術による勝利を狙ったものの、それが国を救うことはなかったのである。
なお、一説によれば、ドイツの黒魔術に対抗する形で、連合国側も同様に呪術的な手段を用いたとも伝えられている。
真偽は定かではないが、戦争の裏側には、こうした“目に見えない戦い”が存在していたのかもしれない。