抜いても戻る古書の紙片
買い取った蔵書から抜いたはずの古書の紙片が、翌朝また同じ頁に挟まっている。鉛筆の数字は、私が抜いた回数と同じだけ減っていった。四分遅れの柱時計と、いないはずの人…
買い取った蔵書から抜いたはずの古書の紙片が、翌朝また同じ頁に挟まっている。鉛筆の数字は、私が抜いた回数と同じだけ減っていった。四分遅れの柱時計と、いないはずの人…
余白の傍注がびっしり詰まった書名なき古書を、亡き学者の蔵書から手元に置いた古書店主。夜ごと読むうち、見覚えのない一行が内心に返事をし始め、その筆跡はやがて自分自…
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