女の勘
公開日: 死ぬ程洒落にならない怖い話
結婚して4年目の頃の話。
会社に可愛い事務の女の子が入ってきた。
さすがに浮気する気はなかったけど、その子のことは気になっていた。
ある日、飲み会にその子も来ることになり、俺は良い気分で酒を飲んだ。
青いチェックのワンピースを着ていたんだけど、清楚で可愛くてドキドキした。
その子は終電で帰って行ったが、俺は浮かれて同僚と遅くまで飲んだ。
※
家に帰ると真っ暗で、さすがに嫁も寝てるかと思い、取り敢えず風呂に入った。
家の風呂場の入り口には、のれんみたいな仕切りのカーテンをしていたのだが、風呂から上がりタオルで体を拭いていると、カーテンの下に足が見えた。
ぎょっとして中を覗くと、のれんを割って青いワンピースの女が見えた。
頭が混乱し、とにかくビビって声を出したと思う。
よく見たら嫁だった。俺は動揺して声が出なかった。
嫁は事務の子と同じワンピースを着ていた。寝ているはずの真夜中に。
俺はなぜかその時、殺されると思った。
まあ、今も生きているわけだが…。
結局ワンピースは偶然だったようなのだが、本当に偶然だったのかどうか、実は今も釈然としていない。