終わらない糸が出る製糸場
昭和二十六年の上州の山あいにあった製糸場で検番をしていた女性が語る怖い話。その日の糸は工場で切ってはならず、夕方に蛹塚まで運んで切り口を土に返す作法があった。機…
昭和二十六年の上州の山あいにあった製糸場で検番をしていた女性が語る怖い話。その日の糸は工場で切ってはならず、夕方に蛹塚まで運んで切り口を土に返す作法があった。機…
昭和七年の六月、上州の蚕の町で白い麻に名を一つ縫った和裁士の怖い話。雨も降らぬ夜に屋根裏で桑を食む音がして、朝ごとに針目が二寸進み、七十七段の石段が帰りは六十九…
平成のはじめ、山あいの養蚕集落の空き蔵で、赤い組紐に十文字に巻かれた小さな桐の箱を見つけた学芸員の私。持ち帰った夜から、天井で鳴る音と、どこからともなく絡みつく…
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