幽霊ってさ、通り魔みたいに理不尽な存在だと思うんだ
旅先の県道で食あたりに倒れたとき、野次馬の中に四頭身の異様な女がいました。退院の日も病院の門に。以来、人ごみのたびに、無表情のその女が、決まって五十メートル先か…
旅先の県道で食あたりに倒れたとき、野次馬の中に四頭身の異様な女がいました。退院の日も病院の門に。以来、人ごみのたびに、無表情のその女が、決まって五十メートル先か…
北国の古い下宿で、管理人の老人から聞いた話です。Kという青年は、胸騒ぎを覚えると、遠く離れた親しい誰かが必ず死ぬ体質でした。雪の夜、電話に出なかったたったひとり…
深夜の雑居ビルでエレベーターの扉が開くと、そこは一階のロビーではなく、夜の野原だった。匂いも、音も、確かにあった。降りなかった私に警備員が漏らした一言が、今も忘…
いなくなった犬や猫が、なぜか必ず見つかる古い空き家があった。塀に抜け道はなく、戸締まりも完全なまま。それでも動物たちは、閉ざされた庭で雨戸を見上げて座っている。…
友人の部屋の宙に、手を振るとそこだけ動きが遅くなる場所があった。バスケットボールほどの、時間が淀む丸い空間。触れてはいけないその領域をめぐる不思議な体験を、淡々…
小樽の運河沿い、石造り倉庫の貸間に住み着いた黒い人影の話です。本を倒し扉を開けるイタズラ好きだと思っていたのに、四十度の熱で動けなくなった雪の夜、あいつは机から…
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