学生の頃、バイト先の店長から聞いた体験談です。
ある日、店長が友人数人と居酒屋で飲んでいた時のこと。
みんな程よく酔いが回ってきた頃、一人だけ酔い潰れていた人がいました。
もともと強くないクセに一気とかして潰れる人だったそうで、毎回のことだからと店長も友人達もあまり気にしていなかったそうです。
それから更に時間が経ち、友人の一人がある異変に気づきました。
例の酔い潰れた人の周りを、赤ちゃんがハイハイでグルグルと囲うように回っていたのです。
後から考えると、ありえない光景なんですが、酔っ払っていたせいか、店長と友人は他のお客さんの子供だと思ったそうです。
そこで、近付いて赤ちゃんを覗き込んだ友人が悲鳴をあげました。
友人「ひっ!」
店長「どうした!?」
友人「あ、あ、赤ちゃんの顔が!」
店長「顔がどうしたんだよ……うっ!」
不審に思った店長が赤ちゃんの顔を覗くと、そこには赤ん坊とは思えない醜悪な笑みを浮かべた真っ青な顔がありました。
その赤ちゃんは、唖然とする店長達の前でそれから少しの間ハイハイを続け、最後は不気味な笑い声を上げてスーッ…と消えていったそうです。
そこの場にいた全員がその光景を目の当たりにして血の気が引き、一気に酔いが醒めたとのこと。
そのあとすぐに酔い潰れた友人を叩き起こし、逃げるように居酒屋を出たそうです。
翌日、例の友人に酔い潰れたときの事を聞いてみたそうですが、何か体中が重かったのは覚えているけど、その時の記憶はあまり無いとの事でした。
それから数日経って、その方は事故でお亡くなりになったそうです。
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