小学生の時、家の近くの神社でよく遊んでた。
ある日、いつも通り友達みんなで走り回ったりして遊んでいると、知らない子が混ざってた。
混ざってたというか、子供の頃は誰彼かまわず友達になるからな。
それで一緒になって遊んでた。
そういう日が何日も続いて、その子も立派な遊び仲間になった。
俺は特にその子と仲良くなって、2人で神社で遊ぶこともあった。
というか1人で神社に行ってもその子がいるので、神社に行く=その子と遊ぶって感じだったな。
そうやって毎日のようにじゃれあって遊び回る俺達を巫女さんたちがぼーっと見てる。
そんな日常が大好きだった。
何年かするとあまり神社では遊ばなくなり、その子ともそんなに会わなくなった。
その子はいつ行っても神社にいて、みんなが帰るときも神社で俺達を見送る。
俺は子供ながらに何かを感じてて、その子に学校や家を聞いたりはしてなかった。
それでもその子に会いにたまに1人で神社に行って、その子と遊んだ。
それから俺は県外に引っ越し、今はもう大学4年になった。
この前何かの拍子にふとこのことを思い出して、この神社のことを調べてみたんだ。
あの神社、建築されてから今までの約100年、ずっと無人だったんだな。