俺は一度死んだことがある。
これだけだと訳が解らないと思うので詳細を説明する。
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小一の頃、夏休みが終わり二学期が始まった。運動会や遠足もあったし、毎日普通に生活していた。
ところが、12月のある日のこと。
その日は天気がとても悪くて雷も凄かった。
信じられないことに、何と雷が俺の家に落ちた。
その時、一緒に家に居た姉(当時17歳)と俺は火事で死んでしまった(と思われる)。
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それから俺と姉は見知らぬ空間に居て、俺は何が何だか状況がよく解らなかった。
しかし姉が、
「死んでしもたけん、やり直しするやろ?」
と意味不明なことを言う。
俺は取り敢えず「うん」と返事をした。
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気が付いたら自分のベッドの上。
しかも何故か現在は夏休みであるという認識まで出来ている。
それからまた俺は二学期の生活を過ごした。
誰にもこの話は出来ないし(してはいけないと思っていた)、そのままの生活を続けた。
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中一になった頃にそのことを思い出し、勇気を出して姉にその話をした。
すると姉は、「もうその話はえーやろ」と半笑い。つられて俺も「そやな」と笑って返した。
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これはどう考えても夢ではない。
以前、「自分は地震で死んだはずだ」と書いていた人が居たが、その体験談とほぼ一緒。さっきその投稿を読んで何故だか涙が出た。
同じ経験をした人が居ると思うと恐いような気もするし、反面嬉しいような気もする。