小学2年生の時の出来事です。山に囲まれた田舎で育った私は、ある日学校の帰り道で見知らぬおじさんとおばさんに声をかけられました。普段は知らない人にはついて行ってはいけないと教わっていましたが、彼らにはどこか懐かしさを感じ、話を聞くことにしました。彼らは「地底の世界に遊びに行かないか」と私を誘いました。
その誘いに応じ、私たちは近くにあったリニアモーターカーのような空中を走る乗り物に乗りました。トンネルを通って地球の内部に入り、複雑に交差するトンネルや信号がある地底の交通網を進みました。乗り物はタイヤもなく、トンネルの壁に当たることもなく宙を走りました。
地底の世界は自然豊かで、原始時代の地球のように思えました。驚いたのは、黄金でできたトウモロコシが生っていることでした。そこには、私の両親よりもずっと大きな人々がおり、彼らは体全体が光り輝いていました。私はその場で彼らから、私が生まれた時からずっと見守られていて、これからも観察されると告げられました。彼らは私に、大きくなっても一生懸命に生きるように伝えました。
帰宅して両親にこのことを報告しましたが、真剣には受け取ってもらえませんでした。翌日、私はその乗り物の場所を探しましたが、見つけることはできませんでした。数年後、全く別の場所で再びそのおばさんに会うことになるとは、その時は思いもしませんでした。
小学4年生の夏休み、家族で長野県の高原にある自然公園のような場所に旅行に行きました。その場所で私は再びあのおばさんに出会いました。彼女は私の本当の母親で、私は地球人ではなく、地球に送り込まれた宇宙人の魂を持っていたのです。彼女との再会で懐かしさに溢れ、涙が止まりませんでした。
彼女は私に、これからも見守っていると伝え、私が大きくなり、役目を果たした時にまた会うことを約束しました。別れの後、現実に戻ると、今の家族の輝きの無さにがっかりし、深く考え込んでしまいました。それ以来、私はこの不思議な体験を他人に話すことはありませんでした。