ある新婚夫婦がマイホームを求めて不動産屋に訪れました。
彼らは希望に合う古い和風屋敷の一軒家を見つけました。
この物件は値段の割には良い条件でした。
居住を始めて一年ほど経った夏、妻は電気代の高さに気づきました。
節電に気を付けていたにも関わらず、料金が異常に高いのです。
電気会社に問い合わせたものの、「計算に間違いはない」と言われ、結局職員が確認に来ることになりました。
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真夏の昼間、職員たちは家のすべての電線コードを調べましたが、異常は見つかりませんでした。
しかし、床下に続く一本のコードが途中で二つに分かれているのを発見しました。
職員たちは床下を調べると、コードが土中にまで続いていることに気づきました。
彼らはシャベルで掘り始め、床下に埋まった古い冷凍庫を発見しました。
驚いた妻と職員は冷凍庫を開けると、凍り付いた若い女性の裸の死体が中にあったのです。
彼女の長い髪は内壁に張り付いていて、眼は恨めしそうに見開かれていました。
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この発見により、警察が捜査を開始しました。
調査の結果、この冷凍庫は以前の家主が隠していたもので、女性は行方不明者として数年前から捜索されていた人物でした。
家主は女性を誘拐し、冷凍庫に隠して生きたまま凍らせていたのです。
家主は事件後、姿を消していましたが、この発見をきっかけに逮捕されました。
この家の電気代が高かったのは、冷凍庫がずっと稼働していたためでした。
この事件は地域の人々に大きな衝撃を与え、家の歴史を調べる重要性を再認識させました。