小学生の時、昼休みの校庭で不思議な体験をした。
ある日、校庭で10秒間、周囲がまるで1/10秒シャッターで撮影されたように完全に静止した。
ただ止まったというよりは、慣性の法則さえも無視しているかのようなピタリとした静止だった。
その間、視覚以外の五感は完全に喪失していたように感じられた。
「あっ…止まってる」と頭の中で思った瞬間、周りはズンと動き出し、動きが戻る際も全く違和感がなかった。
しかし、その現象の前後で友人関係に変化が生じてしまった。
特に、仲の良かった3人組が解体し、単なるクラスメートになってしまった。
また、普段はいがみ合っていた友達が急に親しく話しかけてくるようになった。
この出来事は今でも忘れられない不可解な体験である。