不思議な話が伝えられています。それは前世についての知識もないはずの幼い子供が、突如として自らの前世の話を始め、親を驚かせたというものです。
現在、アメリカ合衆国オハイオ州で、一人の男の子が自分の前世について語っており、それが1993年に発生した大規模な火災と関連があるとされ、多くの人々の興味を引いています。
その子供は、オハイオ州シンシナティの郊外に住むニックとエリカ・ルールマン夫妻の息子で、名前はルークです。
彼はスティーヴィー・ワンダーの熱烈なファンであり、最も気に入っているおもちゃはピアノです。注意深くゆっくりと横断歩道を渡る慎重な少年です。
ルークは2歳の時、大きなテントウ虫の形をしたクッションを手に入れ、「パム」と名付けました。彼は次のように言ったといいます。
「いい名前だと思わない？ 前の僕はパムという名前だったんだ。イヤリングをこよなく愛し、黒い髪と肌を持つ女の子だったのさ」
夢見ることが多く、何でも口にする子供にはよくある話として、初めはこの話を親たちは笑って受け流していました。しかし、ある発言が二人を驚かせたのです。
「でも、僕は死んでしまったんだ。電車に乗って、大きな都市に遊びに行ったら、ひどい火事が起こってしまって。それで、高いところから飛び降りたんだ。えっと、シカゴだったかな。
そして天国へ行ったよ。だけど、神様がもう一度戻りなさいと言って、僕は突き落とされたんだ。目覚めたら、僕はママの所にいて、ルークという名前の赤ちゃんだった」
夫婦はこの言葉に背筋が寒くなり、エリカさんの母、リサ・トランプさんに相談しました。
彼女は次のように答えました。「昔、転生についての本を読んだことがあります。ルークが言うことを、私は信じます」
インターネットで検索をしてみたところ、彼らが見つけたのは1993年3月にシカゴで発生し、39名の犠牲者を出したニアー・ノース・サイド地区の「パクストン・ホテル大火災」という事件でした。
多くのアフリカ系アメリカ人が宿泊客だったその場所で、夫妻はパメラ・ロビンソンさんという名前の、火事で飛び降り死亡した30代の女性の名前を見つけました。この女性はおそらく「パム」と呼ばれていたと考えられます。
5歳になったルークは、今でも彼の話を変えていません。
両親は専門家の分析を望み、この話をアメリカのリアリティ番組「ザ・ゴースト・インサイド・マイ・チャイルド」に持ち込み、その結果、番組の撮影が開始されました。
しかし、祖母リサさんは、番組出演料を望んでいるわけではなく、「性別や肌の色を超えた輪廻の不思議を明らかにしたい」と述べています。
番組のテスト段階で、ルークにはいくつかの写真が示され、「パムはどれ？」と尋ねられました。彼は確信を持って1枚を指し、「この写真が撮られた時のこと、覚えている」と言いました。
パメラ・ロビンソンさんの家族も、ルークの話を聞けば聞くほど、パムに似ていると感じているそうです。彼女も幼少期におもちゃのピアノを愛し、スティーヴィー・ワンダーの音楽を楽しんでいたとのことです。