幼い頃の不可解な体験を書きます。
幼稚園に通っていたから4~6才の頃の記憶です。
小学校半ばまで住んでいたのは長屋みたいな建物で、小さな階段のある玄関が横並びに並んでました。
近所の幼稚園から子供だけで徒歩で帰宅していました。
帰ってきて母が留守だったら、幼稚園カバンを階段に置いてそのへんで遊んで待ってたり、寄り道とかも適当にしていた気がするので当時はのんびりした時代でしたね。
その日もそんな感じで幼稚園から帰ったところ、玄関前に乳母車がありました。
お客さん来てるんだーと、乳母車を迂回して玄関開けようとしたら鍵しまってる…。
あれ? 乳母車に何か入ってる?
乳母車の中には赤ちゃんが寝てました。
自分も園児でよくわかってなくて、つっついたか揺すったかしたんだと思います。
寝てた赤ちゃんが目覚めました。ぱっちり目を開けた赤ちゃんの目が、白目の部分がなくて、真っ黒だったのを強烈に覚えています。
怖いとかは思いませんでしたが、犬みたいな目でした。どのくらい見つめ合ってたか覚えてないけど、5分くらいだったと思う。
その時、同じ長屋の住人で、斜向かいのおばさんがやってきて「どうしたの」というので事情説明したら、「おばちゃんとこは子供がいないから、うちの子にするわ」と乳母車ごともらって行かれた。
その後はたぶん、母が帰ってきて、何か食べて忘れたんだと思う。
※
最近になってその長屋の話がでたので母と話ししていたら、母と話が食い違う。
斜向かいのおばちゃんが、けっこう年配で子供好きなのに、なかなか子供が出来ない人だったってとこまでは一緒。
しかし母は、そのあとおばちゃんは子供に恵まれたという。普通の赤ちゃんのようで、じゃあ、あの目が真っ黒な子はなんだったんだろう?と今更ながら不可解に思ってます。