1979年6月21日午前3時頃、兵庫県姫路市野里で奇妙な出来事が発生しました。
タクシー運転手が目撃したのは、腰まで垂れる長い髪の女性で、真っ赤な口が耳元まで裂けており、白い長襦袢をまとい、出刃包丁を持っていたという。
この驚くべき目撃情報は姫路署に通報されました。
出動した姫路署は、ずぶぬれで電柱の影に隠れていた元化粧品販売員、現無職のA子さん(25歳)を発見しました。
A子さんは銃刀法違反で書類送検されたのです。
しかし、この事件の背景には意外な真相が隠されていました。
A子さんと友人のグラフィックデザイナーB子(23歳)は、怪談映画を見た後で「口裂け女」のメイクを試みました。
その結果、出来上がったメイクがあまりにもリアルだったため、二人は地元のお好み焼き店の店主を驚かせるために外へ出かけたのです。
しかし、その際に雨が降り始め、B子が傘を取りに戻っている間に、A子さんはタクシー運転手に通報されたのでした。
この事件は、現実とフィクションが交錯し、予期せぬ騒動を引き起こした典型例として記憶されています。