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霊感の強い弟の話

田舎の風景(フリー写真)

高校生の頃、霊感がピークだった弟の話。

弟には小さな頃から霊感の強い友達が居る(仮にAとする)。

その日、学校帰りに Aの家へ遊びに行く途中のこと。

何ぶん田舎なもので、近くにコンビニすらない。

しかし家には飲み物もないということで、自販機で買うことにした。

その場所は、Aの家まで100メートルもない一本道の途中である。

自販機の前でAが「何にする?」と聞いてきた。弟は「コーラ」と答える。

小銭をじゃらじゃら用意して、いざ買おうとするAの手が不意に止まった。

『ん?』と思って見ていると、Aがゆっくりと首を左手に回した。

一本道の周りは田舎らしく田んぼだらけだが、そこだけはちょっとした空き地になっている。

Aはその後、すぐに弟の方を向き直した。

その顔を見て直感した。見たな、と…。

ヤバイと感じたが、弟も左側に目を向けた。

女だ。真っ白な着物を着ているようだが、その姿は透けている。

女はそっぽを向いていた。弟は更に目を凝らす。

どうやら胸に何かを抱いているようだ。

何かに包まれている…? 赤ん坊か?

そう思った瞬間、女が腕に抱えていたそれは赤く染まった。

そして女は、少しずつこちらに首を向き始めた。

Aが急いで自転車に戻ったところで、二人はその場を一目散に逃げた。

家に無事、帰り着いたところでAが語る。

「恨みの念がいっぱい伝わって来たな…」

それは弟にも解った。

弟は焦った。あの道は一本道。帰るにはあそこを通る以外に道はない。

当然のようにその日は、お泊りになりました…。

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