1917年、ポルトガルにあるファティマという村に住む3人の少女(ルシア・フランシスコ・ヤシンタ)の前に、聖母マリアが6回に渉り出現し、最後の日には10万人の大観衆の前で奇跡を現出させ、更に『人類の未来に関わる3つの預言』が託された。これが「ファティマの預言」である。
まず一つ目の預言は、地獄は実在するというもの。聖母マリアは実際にそのビジョンを3人に見せ、それを見た彼女たちはあまりの光景に戦慄したと言われている。
そして2つ目の預言は、当時巻き起こっていた第一次世界大戦の終焉と第二次世界大戦の勃発である。
そして3つ目の預言はすぐには発表されなかった。
聖母マリアは「1960年になってから公開するように、それまでは秘密にしなさい」と、ルシアに厳命した。
それは『ファティマ第三の預言』とされ、ルシアを通じてバチカンに伝えられたが、1960年になっても公開されず、その預言を見た当時の法王『ヨハネ23世』が預言を閲覧したが、あまりの内容に絶句し、再び封印してしまった。
さらに、次期法王パウロ6世がその封印を解くも、あまりの内容に数日間意識を失ったという。
しかし、2000年5月に1960年以来40年間発表を先送りにしてきたファティマ第三の預言を正式に発表した。
その内容は、1981年に起きた法王暗殺未遂事件の事を示すものだった。でも、これは明らかな嘘とされている。
今までの預言に比べ規模が小さすぎる事や、40年もの長期間隠匿され60年代の教皇が絶句したり発表を見送った内容とはとても思えない。
更に「第三の預言」の内容を知っているルシアは、「それはほんの一部で、バチカンは嘘をついている」と司法省へ提訴するも、調停によって両者は和解し「バチカンは嘘をついている」旨の主張が否定されないまま、2005年に97歳で死去している。
バチカンの発表は虚偽、あるいは全文ではなく一部分に過ぎないのではないかとする主張においては、第三の預言は未だ本格的には未公開とされる。