日本には世界に誇るスーパーコンピューターがある。
その名は『スーパーコンピューター京』。
名前の由来は、計算速度が毎秒1京回というところから来ている。
スーパーコンピューターは各国がこぞって開発をしているのだが、ここで少し不思議な現象が起こっている。
スーパーコンピューターは非常に大きなデータを扱えるため、地球規模での気候変動予想にもよく使われるのだが、その不思議な現象は地球温暖化シュミレーションの最中に発生する。
過去50年分の気温や湿度などの数値を入力し、今後数十年でどれほど気温が上がるのかシュミレーションさせたところ、決まってある年にエラーが発生する。
そのエラーとは、地球上の平均気温がある年を境に急激に上昇し、およそ摂氏100℃近くになってしまうのだ。前年度比+75℃という急上昇ぶりだ。
もちろん最初はどの学者も「これはマシンのエラーだろう」と気にも留めていなかった。
ところが、世界中のどのスーパーコンピューターを使っても、ある年に気温が急上昇してしまうらしい。
学者の中には、「これはスーパーコンピューターを通じた神の予言ではないか」と真剣に考えている者もいるらしい。
パニックを防ぐため公表はされていないが、それはそう遠くない未来の出来事と言われている。