不思議な体験や洒落にならない怖い話まとめ – ミステリー

フィラデルフィア消磁実験

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この実験は、1931年、ニコラ・テスラが設立したと言われるレインボー・プロジェクトの一環であった。当時のレーダーは、「船体が発する、特徴ある磁気に反応するシステムである」と考えられていた。そのため、テスラは、「テスラコイル(高周波・高電圧を発生させる変圧器)で船体の磁気を消滅させれば、レーダーを回避できる」と考えていた。1943年、駆逐艦「エルドリッジ」に船員を乗せ、初の人体実験を行なうこととなった。

・・・全ての準備が整い、メインスイッチが入れられた瞬間、不気味な振動と共に、テスラ・コイルの周囲から異様なほど美しい青白い光が乱舞し始めた。やがて、ドーム状にエルドリッジの船体を包み込むと、今度はどこからともなくシュルシュルッと虫の羽音のような音が響き渡った。

そして船内の至る所からパチパチッという電気的なスパークが発生し、その閃光が走った。この時実に恐るべきことが起こった。エルドリッジの姿が消えたのである。大勢の軍人が見守る中、忽然と消滅してしまった。資料には、それはあたかも霞のように空中に消えたと描写されている。

一方、エルドリッジの船内では、次々に異様な現象が起こり始めた。青白い光が船体を包み込むと、頭上の青空は一瞬にして消え失せ、メインマストのアンテナと送信機材が超高熱で溶けてしまった。被害は突出している部分ほど激しく、雷に打たれたように爆発して弾け飛んだとある。

強烈な電磁場に包まれた船内では恐ろしい事態が相次ぐ。体が燃え上がる者、硬直状態になったままの者、おぞましいことに、船室の壁に体が埋め込まれてしまう者さえ続出した。

まさに船内は地獄絵図の様相を呈していた。この時すでに、乗組員のほとんどが精神錯乱状態にあった。

全てが終わった後、エルドリッジに乗り込んだ軍人たちは、この世のものとは思えぬ惨状を目にした。人体の一部、あるいは全身が真っ黒な灰と化した人間の姿、発狂したまま空をにらむ者、体が硬直したまま呼吸が停止した者、さらに異様なものがそこにあった。

船内の各所から、人間の体の一部が突き出ていたり、生えていたのである。

正確に言えば、人体と船体が合わさった状態で発見されたのだ。また、生き残ったエルドリッジの水兵は、全員例外なく体の不調から入院し、そこから精神病院に送られる者が続出している。結局、生き残った者で復帰した者はなく、全員廃人同然か死亡する結果となった。

関係者の間でかなり動揺が走ったが、信じがたい結果になった中での一応の成功とされた。

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