有名コメディアンが用いるギャグ「だっふんだ」について、こんな話をご存じだろうか。
コメディアンの人気バラエティー番組『だ○じょうぶだぁ』が放送されていた頃、子供達はよく彼の真似をした。
特に変わったおじさんに扮して奇怪な行動を取るキャラクターは大いに流行り、小学校では彼の歌やギャクが乱発していた。
小学生が休み時間や授業中を問わずに真似するお構いなしの様子は呆れたものだが、違う意味で危惧を持つ教師が居たのである…。
ある日の授業中、とある小学校教師が突然「だっふんだは禁止」と生徒に注意したのだ。
おふざけが過ぎたと思い当たるところが生徒達にはあったので、これからお説教が始まるのかと特に男子は身構えた。
しかし、意外にも教師の口から出たのは
「だっふんだの意味を教えてやる」
という言葉だった。
子供達は意味も分からず何となく面白くてしきりに叫んでいたのだが、確かに意味は気になる。
その教師曰く「だっふんだ」というのは元々軍隊用語で、脱糞しろという命令口調の「脱糞だ!」のことだと言うのだ。
軍隊において上官の部下いじめ、むしろ暴力行為は日常的にあり、「気合が入っていない」「たるんでいる」という漠然とした理由で、部下同士の平手打ちの張り合いをやらせたり、全裸で作業をさせたり…。
その上官の暴力の一つとして、皆が見ている前で脱糞させるという恥辱的な行為があり、そのときの言葉が「脱糞だ!!」だったらしい。
その他の使われ方として、乗り物に乗って戦地に赴く前に糞をしておけという意味で使われていたとも言う。
そんな暗い歴史のある言葉を面白可笑しく茶化したのが「だっふんだ」であると言うのだ。
教師は段々ヒートアップしてきて「お前らは軍隊用語を訳も分からず使っているんだぞ!二度と使うな!!」と激昂した。
無論その教師は、子供達を二度と戦地に送り出さないという思想を持つ者であったのである。
この軍隊を連想させるという意味合いでの「だっふんだ」禁止令について、あまりに過敏になり過ぎている感は否めないのは仕方ない。
しかしながら、ザ・ド○フターズのコントには軍隊ネタが確かに多く、これに危惧や不快感を持つ教師がおり、禁止令を出す話は珍しくないという。