僕が15才だったとき、3才の妹が洗面台に置いてあった緑色の除光液を、マウスウォッシュだと間違えて飲んでしまったんだ。
すぐに近所の薬局の人に、誤飲用の薬を持ってきてもらって、妹にそれを飲ませたんだ。
妹は洗面所の床に横たわって苦しんでいたんだけど、しばらくしてこんなことを口にし始めたんだ。
「昔、緑色の液体を飲んで死んだことがあるの。
私の夫が子供を連れて家を出て行ってしまったから、悲しくなって、その緑色の液体を飲んで、死んだの。
私が死んだとき、子供たちは泣いていたわ」
僕たちは妹がそんなことを口にして怖くなったけど、もしかしたら妹は前世の話をしていたのかもしれない。