警察の友人に聞いた話。
殆どの人は、事件や事故があった場合は110番すると思う。
例えば自殺者を見つけた時なんかも通報すると思うんだよね。
実際に殆どの自殺者は通報によって発見される事が多いらしい。
連絡が無いのを心配した家族とか、たまたま通りかかった人とか。
でも、全体の通報の約1割は、公衆電話などから名前も名乗らず、
「○○に首を吊って死んでる人がいる」
とかかってくる。
実際、見に行くと本当に死んでる。
でも、それは鍵のかかった室内だったりするんだって。
他殺だったんじゃないかと勘繰る事も出来るけど、ベテランの警察官が言うにはちょっと違うらしい。
実はその通報しているのは自殺しようとしている本人なんだって。
通報した音声は全て録音されていて、家族に確認してもらい判明する。
見つからないのは怖いけど、極力人目には付きたくないとか、本当は自殺を止めて欲しいとか、体が腐る前に早く見つけて欲しい、亡くなった事を家族に伝えて欲しいとか、推測だけどそんな感じらしい。
「人間独りで死ぬのはやっぱ恐いんすね」と友人が言ったら、ベテランの刑事さんが気になる事をぽつり。
「ごく偶にだけど、死亡推定時刻より大分後になって本人からかかってくることもあるんだよね」